「……んっ」
名前を出した途端、私の口は思い切りふさがれる
アリスザカの唇が覆いかぶさっていた
舌が入り込んできて
私を食べてしまいそうな勢いだった
「ぜってー行かせねぇ……」
吐息まじりの声でそうささやくと、
アリスザカはまた私の口に舌を差し込んだ
(私……なんでここに来ちゃったんだろ?)
熱い吐息とおかしな雰囲気に頭がクラクラしてくる
アリスザカが知らない人みたいで怖い
私の事 まるで恨んでるみたい
「……はぁっ」
アリスザカの唇が離れると同時に息継ぎをする
「……俺、言ったよな!?
お前が好き……だって」
依然、唇が触れそうな至近距離で問い詰められる
「わかってて俺の部屋来たんなら何されても文句言えねぇよな?」
アリスザカは意地悪だ
私のこと好きって言うけどいじめられてるようにしか思えない



