私に笑われたそのコの顔はホント真っ赤で



「ぁあぁぁ……あの私、き、木之本セリカって言いますぅーー」



「……セリカちゃん?」



「ぎゃあぁぁあ!」



名前を呼んだら何故か悲鳴をあげられる




「優月君が、優月君が……セリカちゃんって……呼んでくれたぁぁ…!」



「…………」




「沢野井行くぞ!」



松井は何とか女の子達を振り切って、私の腕を掴み学校へ引きずって行く




「なに女性にアピールしてるんですか!?」



歩きながら松井が小声で私を諌(いさ)めた



「いや……なんかあっちが勝手に…悲鳴とか」