旅行地へ着き、
さっそく観光をする。

さくらは悠斗の為に
お土産を買う事にした。

身に着けることで、
少しでも修学旅行気分を
味わってほしかったから。

選んだものは、
ペアで付けられるストラップ。

悠斗の喜ぶ顔を見るのが
楽しみだった。

そこへ、真凛がやって来る。

「お土産、誰かに買うの?」

「内緒。」

「あー、親友に言えない人?」

真凛はさくらの首に
腕を巻きつけて
絞めようとする。

さくらは慌てて言う。

「解ったよ、言う、言う!
だから離して。」

「よろしい。」

さくらは会計を済ませると、
近くのベンチに二人で座った。

「…で、誰?」

「彼氏…。」

「さくら、彼氏いたんだ?」

「うん。」

「初耳だなぁ。
今日はとことん
喋ってもらうから。」

真凛の笑顔が怖い。

さくらは引きつった
笑顔を浮かべながら頷いた。