ふと、さくらはもう一つ
気になっていたことを訊いた。

「一ノ瀬さん、一つ訊いていい?」

「私のことは真凛でいいよ。
私もさくらって呼ぶから。」

「…解った。」

「で、何?」

「その瞳の色、本物?」

「そ、クウォーターなの、私。」

「…って、何?」

真凛はずっこけた。

「えーと、ハーフの半分。
つまり、おばあちゃんが
アメリカ人。
ママはアメリカと
日本のハーフで、
パパは純粋な日本人。
だから目の色だけ
隔世遺伝しちゃったみたい。」

「ふぇ〜、そんな事もあるんだ。」

真凛は髪の毛も黒いし、
鼻もそんなに高くない。
日本人にしては
色白だと思っていたが、
クウォーターだとは
思わなかった。