食卓は大いに盛り上がり、
笑い声の絶えない夕食となった。

悠斗も終始笑顔で、
楽しんでいるみたいだった。

「悠斗くん、
本当に好き嫌い無いのね。」

綺麗に食べられた
悠斗のお皿の中身を見て、
千依が言った。

「はい、全部美味しいです。」

「良かったわ、
そう言ってもらえると
作り甲斐があるもの。」

「ママ…
それじゃいつも
あたしたちが食べてない
みたいじゃないの。」

依夏がそう言うと千依は、
「あら、昔から
好き嫌いが多かったのは、
依夏だったじゃない。」
と、返す。

「もう、ママ!」

皆で笑った。