放課後、さくらは脇目もふらずに
自宅へ帰って来た。

鞄を投げ出して、圭吾の部屋へ。

でも、そこに
圭吾の姿は無かった。

「おかしいなぁ、
約束したのに。」

さくらは首を傾げながら
リビングへ行った。


すると、テーブルの上に
書き置きがあった。

『パパ、入院したの。
詳しいことは
後でメールするわね。』

携帯を確認すると、
千依からメールが入っていた。

学校にいる時は電源を切るか、
音を消してあるので、
気づかない事が多い。

メールの内容はこうだった。

『病室は三階の階段を
上がってすぐよ。
学校終わったら来なさい。』
さくらは急いで自転車を漕ぎ、
病院へ向かった。