すると、母と伯父である
翔吾の声が聞こえた。

「ごめんね、翔ちゃん。
仕事忙しいのに
呼び出しちゃって。」

「…いいさ、ちーも気が
動転したんだろ。」

「手術してからこんな事
滅多に起きなかったから、
びっくりしたのよ。」

「…もう、何年になる?」

「二十三年、かな。」


毎日忙しく働き、
気がつけばお互いに
同じだけ年をとって、
3人とも四十四歳を
迎えようとしていた。