今日は飴くれないのかな…。
いつも教室出るときにくれるのに…。

でも、まぁ、毎日くれるわけ無いか…。


飴って言うのは、みるくキャンディーのこと。
ピンクの包み紙に包まれた、可愛らしい飴。

彼は、それをいつもくれる。

「お疲れさん、やるよ、その飴」って言われて、気づくと手のひらにのっている飴。


あたしは、はじめてもらったときに食べたその味が忘れられない。
本当に甘くて、今では、一週間の内、一個を食べて、四個を専用のキャンディーケースに入れる。

今日は、金曜日。
食べれる日。
でも、いつもはくれないか…。


入り口の横の壁に寄りかかっていると、舜くんが来た。

「おっ、いたいた、はい、今日もお疲れ様でしたー♪」


く…くれた。
しかも、こんなにあっさり…。

「ありがとぉ」

あたしはニッコリ笑っていった。