その笑い声が 頭の中に嫌なほど響く。 早く逃げなきゃ... でも、 思うように足が動かない。 震える腕を強く握り、 "動け!動け!"と自分に言った。 すると、 直樹が俺の服の袖を掴んで引っ張ってくれた。 直樹が龍一に見えた。 どんな状況にも 冷静で思いやりのある龍一が。 その時、 初めて俺の目から涙が溢れた。 泣きながら 俺は一生懸命走った。 何もかもが嫌になった。 こんなゲームを早く終わらせたい。