「俺を殺すつもりか? 殺せるものなら殺してみろ」 男はそう言うと 殺されるのを待っているかのように 手を広げ、目を閉じた。 でも、 俺は出来なかった。 人を殺すなんて… ただでさえ、震えているのに。 10秒ほど経つと ゆっくりと細い目を開けた。 「せっかく、 殺すチャンスをやったのにな...」 ニヤッと男は奇妙に微笑むと 勢いよく龍一の腕に硫酸を入れた。 「うわぁぁーーー」 身体の中が熱い。