聖夜の約束

 
 解放された唇が求めるのは、恋しいと思ってしまう先生からのキス。

 もっとキスをして欲しくて。

 もっと沢山触れて欲しくて。

 だけど、「もっと」なんて恥ずかしくて絶対言えない。

 茹だり始めた頭で控えめな言葉を探していると、先生はちょっと真面目な顔をしてあたしの髪を撫でてきた。


「華南子、一緒に暮らそう」


 唐突なその言葉が一瞬理解できなくて。

 あたしはポカンと口を開けてしまった。


「ずっとずっと、華南子と一緒に居たいんだ」


「……それ、本当ですか?」