私は両手で挟まれ身動きが取れなくなった。


それなのにあいつはどんどん近付いてくる


ただただそこで固まっていることしかできなかった…


“チュッ”


部屋には今の私の状況とは真逆の


甘いリップ音が響いた。


「なっ…なにするの??」


あまりの出来事に把握するのに


時間がかかった。


『なにって…キス??今日はこれくらいにしてあげる♪次は…覚悟しとけよ!』


その言葉に血の気が引いていった。


上をみればあいつが悪魔のように


ニヤっと笑って私を見下ろしていた。