次の日も。
次の日も。
学校もチームも普通にやり過ごした。
夏姉がくれた特攻服はもう着れない。
蝶の刺繍。
きっと夏姉が私の為に縫ってくれたんだろう。
でも。着たくても着れない。
あの夜のおっちゃんの気持ち悪い匂いと精液が付いてるから・・・
「吹雪。どうして刺繍入りの特攻着ない?」
やっぱり聞かれた。
「夏姉。ごめん。しょっぱなから喧嘩して血に染まったから着れない・・・」
ウソつくしか無かった。
私が夏姉に初めて付いたウソ。
「マジか!!洗っても無理か?」
「うん・・・。落ちなかった」
「そっか~。じゃ、黒い方に入れといてやっから!!しばらく我慢しろな」
黒い方??
「これから着る吹雪の総長の特攻な!!」
「マジで!!夏姉。ありがとう!!」
私が羽ばたくにはまだ早い。
まだ、サナギ。
2代目になったら羽化してやる!!