プルルルル---




出ないかもしれない・・・

耳から聞こえる発信音がとても切なかった。


10コール経っても出なければ・・・

諦めよう。そう思った瞬間、発信音が止んだ。


『もしもし・・・吹雪?』

春人の声を聞いただけで・・・一気に涙が溢れた。

言葉が出てこなくて・・・涙ばっかり溢れて・・・



『吹雪??』

なんとか声の調子を整え

「久し振り!!元気だった?」

わざと明るく振舞った。

『ぁぁ・・・お前は、元気か?』

「まぁ・・・ぼちぼちかな?」

元気なはず無いけどね・・・。



「あのさ!会って少し話さない?」

『あぁ。いいよ。いつもの公園まで行くよ』

「分かった。待ってる・・・」


電話での会話約3分ってとこ?

何ヶ月も聞いてない春人の声には張りが無く前とは声のトーンも違かった。