いつもの様に誰かと喧嘩する私。

相手はその辺の「不良って奴」


しかも「女」


春人を射止めようと必死な女。



「早く、春人と別れて!アンタが居ると邪魔」


「そ。勝手に取れば?うちにはもう春人は関係ないし」


口からは勝手にそんな言葉。

心の中は大洪水の涙・・・

こんな女に春人を渡したくない。

本当ならば今でも私は春人の傍で笑ってたはず。



女が掛かってくるから私も容赦なく相手をする。


口ばっかで喧嘩慣れしてない女はすぐに尻尾を巻いて逃げる。


そんなのばっかりに絡まれる私。


春人が女にモテるのは分かる。

まぁ。私もそんな女の1人・・・



甘いマスクと甘い声。

ルックスだって地元一かも・・・(惚れた弱みってとこ?w)

性格だって・・・バッチリとはいかなくてもいいと思う。

春人の惚れるのは女ばかりじゃない。

男だって春人の男気に惚れてる。

喧嘩は強いしアタマとして慕われチームを引っ張る器。

すべて・・・ココらでは完璧だったかも知れない。


そんな男の彼女として今まで居れた事が奇跡だったのかも知れない。


そう。

すべてが奇跡で作りモノだったんだ・・・。



春人が引き立つように。

私は置物として隣に居た。



そう・・・思えば、きっと私は春人をキライになれる・・・