夕方になって、隣の家が騒がしくなった。



帰ってきたな。



俺は窓を開ける。



「おかえり」

その言葉で皆、一斉に俺の方に向いた。

「ただいま〜!!」

無事に帰ってきて、ホッとした。

もし…そーちゃんに万が一があれば。

いつでも迎えに行く準備はしてた。

子供達と公園で遊んでいる時も。

ケータイを何度も見てた。

『そんなに心配なら付いて行けば良かったのに』

梓はベビーカーを押しながら苦笑いをしていた。



泰樹が行く、と言えば付いて行く予定だったけど、行かなかったから…

それと、家族団欒の一時を邪魔したくなかったからね。