この想いを君に… −あの場所へ−

「私も乗せて欲しい〜」

ママがあんまり言うものだから。

パパは仕方なしにママも10分だけ、後ろに乗せていた。



「ママはいつまで子供でいるんだろうね」

知樹がため息をつく。

「ママは永遠に子供だよ」

桜はにんまりと笑って言った。

「ママもパパに構って欲しいんだって」

あたしは畳の上で大の字になって寝転んだ。



ふと、そこから見えた窓の景色は、紅葉もあとすこしで終わり。

もうすぐしたら本格的な冬が始まる。



…嫌だなあ〜。

バイクのシーズンも終わっちゃうよ。