この想いを君に… −あの場所へ−

その後、2時間くらい走って山の中腹にある旅館兼休憩所でお昼ご飯になった。

「泰樹も来れたら良かったのに…」

知樹は残念そうに呟いた。

「まあ…また来ればいいよ」

パパはそう言って微笑む。



うん、そうそう!

また、みんなで来たらいいんだ。



そう、思わなきゃ…



「あのさ」

料理を注文してからパパが口を開いた。

「今のうちに、伝えておきたいことがあるんだ」