この想いを君に… −あの場所へ−

『まゆ、ありがとう』



声にならない声が聞こえて、一瞬、目を開いた。



私をしっかりと見つめるとすぐに焦点が合わなくなり、痙攣が起きた。



主治医の先生がモニターをずっと見て。

やがて、心電図のラインが一本になり。

瞳孔を確認して時計を見つめる。



「18時17分でした」





むっちゃんがその場にしゃがみ込んだ。

知樹も泰樹も桜もワンワン泣いてる。

光くんも学くんも必死に歯を食いしばる。

祥太郎くんはまだ1歳になっていない楓ちゃんを抱いたまま放心状態。





家族にとっても。

チームにとっても。

頼りになる大黒柱がいなくなった。