俺が総一さんの前へ行くと

「なかなか難しいだろ?」

俺は頷いた。

「俺も最初は戸惑ったよ」



最初…



「お前とどう向き合うか、迷ってばかりだった」



そう…

総一さんにとって俺は外部から迎え入れた最初のライダーだった。



祥太郎は元々チームにいたし、総一さんにとっては弟同然だったから。



「光」

もう、ほとんど出なくなった声で俺の名前を呼ぶ。

「みんながどうすれば一番要領よく動けるか、結果に結び付くか…
考えて動けば上手くいくから。
…頑張れよ」