「いずれわかる事だからリビングで良い」

車椅子を押しながら聞いたその声は掻き消されそうに小さい。

そーちゃんの背中ってこんなに小さかったっけ?

小さくなった肩幅を見て私は堪らなく寂しくなった。

段々、そーちゃんが私達の元から離れていっている気がして。

病気、進むのが早過ぎる気がする。

今年の年末、そーちゃんはちゃんとこの家にいてくれるのだろうか?

むっちゃんの結婚式、早くしないと…

でもまだ高校生だし…

考えたくないけど、考えなければいけない事が山ほどあって、私が押し潰されそう。