この想いを君に… −あの場所へ−

「…でも」

パパはお父さんの顔色を伺うような目で見つめていた。

「会社は私が継ぎます」

そこへ割って入ってきたのは奏さんだった。

「…お兄ちゃんが帰ってくる前も私と両親はその方向で動いていました」

奏さんは上品な笑みをパパに向けた。

「お兄ちゃん、こっちに帰ってきてもどことなく上の空で…
ずっとむっちゃん達の事が気になっていたんだろうなって」

パパは光さんを睨むと、光さんはまるで悪戯がバレた子供のように頭をかきながら笑っていた。