緑に囲まれた湖に惹かれて、私とそーちゃんは散歩をした。

段差に気をつけながら車椅子を押す。

「今日はいい天気だね」

そーちゃんに話し掛けると、ゆっくりと頷いていた。



本当なら手を繋いで歩きたかった。



…でも、きっとそんな機会はない。



手は繋げなくても。

こんな風に二人で居られるだけで幸せなのかもしれない。



「ちょうどいい気候で良かったよね」

そーちゃんの言葉に

「うん、そうだよね〜」

って返した。