「光、少しだけ景色見てきてもいい?」

珍しく門真さんがそんな事を言うから俺は頷いた。

「ごめんね、光くん!」

真由ちゃんは車椅子を押す。

「ごゆっくり〜!!」



俺は二人の後ろ姿を見つめた。



いつまでも仲良いよな。

あの二人も結構年齢が離れてるのに。

俺もそうなれたらいいけど…



「こら、知樹〜!!」

むっちゃんが凄い形相で知樹を追い掛けている。

「むっちゃん、さっき俺のガム、奪っただろ〜!!!」

…食べ物で喧嘩、か。



俺はため息をついた。