この想いを君に… −あの場所へ−

「パパ」

マシンに跨がろうとすると睦海が悪戯な目をこちらに向けて近づいてきた。

「手、抜かないでよ」

「抜かないよ!!」

手を抜く、なんて失礼だよ、睦海。



睦海はGP125のチャンピオンなんだ。



…俺は125では走った事がないし、チャンピオンも引退した年の1回だけ。



睦海くらいの年齢じゃ…



まだまだだったよ。