そして、しばらく時の流れるがまま過ごした。
まだ、曲がった腰を見る度に涙は溢れるけれど、もしかしたら手術以外にもあるかもしれない。

なにも、なす術などない
そう考えたくない、あるんだ。きっと。コルセットは本当に今からじゃ無意味なのか。

聞きたいことがたくさんある。そして、親は仕事を一日休み、とある私立大学の大学病院へ向かった。

見慣れた田畑から、ビルが所狭しとひしめき合う都会へ向かう電車の中。
私はなにもしなかった。
外を見ることも、寝ることも。ただ、ぼーっとしていた。放心状態、とでもいいましょうか。
心、ここにあらず。その言葉があの時の私に合う。