「マリ、おはよ」


教室に入り声をかける。

そしてその声に振り向いたマリは、私の顔を見るなり驚いて声をあげた。


「ちょっ、どうしたの?!」


散々泣いた次の日の朝は、もちろんだけど瞼が腫れあがっている。

きっと今の私は、親友が思わず声をあげちゃうくらい酷い顔をしていたんだろう。


「えーっと…寝不足でさ」


何とか逃れようとしたものの、マリにそんなごまかし通用するはずもなくて。


「嘘!ちょっと来て」


そう言うマリに強制的に連れていかれた私は、結局1時間目の授業からまさかのサボり決定。

でも…私に起きる出来事をまるで自分の事のように受け止めてくれるマリの存在が、何だか嬉しかった。