「楽しい週末だった?」


週明け、ロッカーで鉢合わせたアヤカさんに話しかけられた。


「チカ達、結婚するみたいです」

「まじ?純愛だねぇ」


そう言って笑うアヤカさんの薬指にも、綺麗なダイヤが光る。


「私の周りは幸せな知らせばかりで、本当嬉しいですよ」


アヤカさんもずっと付き合っていた彼氏と、最近婚約をした。

大好きな人達の結婚は、嬉しい半面少し寂しかったりもするけれど。


「そうそう。あんた、明後日の夜空いてる?」


鏡に向かい制服を整えながら、アヤカさんは口を開いた。


「大丈夫ですけど、何かあるんですか?」

「シュウが、一緒にご飯行こうって」

「シュウさんが?」