こんな風に、みんな確実に前へと進んでいるんだ。

高校の頃からずっと想い合ってた二人が、幸せな道に立った事。

嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて。

チカとミっくんの笑顔が、焼き付いて離れない。


不意に頭に浮かんだのは、佳祐の横顔だった。


佳祐は今、どこで誰と、どんな景色を見て過ごしているんだろう。

そんな事さえ今はわからなくて。

だけど、ただ逢いたいと思った。

二人の幸せを見て、私は確かに佳祐に逢いたいと思ったんだ。


ねぇ、佳祐。

最後に言いかけた言葉は、何だったの?

ユキ先輩と別れた理由は何?

聞きたくて、聞けなくて。

今日も、あなたには逢えない。