「本当だ」


限りなく広い空は、本当にきれいで。

無数に散らばる星空の下、私達は手を繋いで歩いた。


「お腹空いた」

「俺の店でいい?」

「うん、行こう」


はしゃぐ私に、シュンくんは"グラタンね"と笑う。

クリスマスなだけあって、お店もやっぱり混んでいた。


「おぅ、シュン」


そう言って声をかけてきたのは、シュンくんのお店の店員さんだった。


「ハルキさん、こんばんわ」

「お前、今日休み…」


言いかけながら私の存在に気づいた、"ハルキさん"と呼ばれる彼。


「こんばんわ」


ニヤけながら挨拶をされ、私も慌てて頭を下げる。


「君が噂の、絵里奈ちゃんね」