「やばい、緊張してきた」


胸に手を当て、深呼吸する私の隣で、彼女は頭を抱えそう言った。


「いや、チカちゃん。それ、私のセリフだからね」

「だってー」


と、自分の事のように悩んでくれるチカに、何だかホっとした。


あれから一週間が経ち、今日は久しぶりにシュンくんと会う日。

そして今日、私はシュンくんに想いを伝える。

メールや電話もそうだけど、あの日からシュンくんに関わる全ての事に、胸が高鳴る自分がいた。


「頑張ってね」


チカの励ましに、無言で頷く。


「弱気過ぎだよ」


そう言って笑うチカを見ていたら、緊張がほぐれた気がした。


「ありがとう、頑張るよ」