「こんばんわ」


と、佳祐の隣の単車に乗っている人に、話しかけられた。


「…どうも」


そっけなく返事をする私に、マリが声をかける。


「絵里奈、ちょっと…」

「ん?」


マリに腕を引っ張られた私は、佳祐達に背を向ける形になった。


「私タイプなんだけど、今の人」

「は?」

「佳祐って人に言って紹介してよ」


確かに、マリのタイプそうな顔してたな。

もしかしたらこれをキッカケに、私も佳祐と仲良くなれるかもしれないし。


「よし、わかった」

「ありがとー」


マリは私に抱き付き、ホッペにキスをした。


「おい、何やってんだよ」