「絵里奈ちゃんなら、いつでも連れてくけど?」

「本当?やったね」


作り笑顔じゃなく自然に笑う私を見て、みんなもホっとしたように笑った。


「先輩!せっかくだし、サッカーでもしましょ」


そう言って、鞄からボールを取り出したアツシに驚く私達。


「お前、何でサッカーボールなんか持ってんの?」

「自分、サッカー好きなんで」

「いや、そーゆう事じゃねーよ」


ずいぶんと天然ぶりを発揮するアツシに、私達の笑いは止まらなかった。


「とりあえずやりましょーよ」

「しょうがねーなぁ。俺、サッカーうまいよ?」


アツシに続いて、走り出したトシとシュンくん。

そんな三人を見つめ、私は芝生に座る。