シュンくんのバイクの後ろに乗り着いた場所は、いつものファミレスから少し離れた場所にあるカラオケだった。


「俺ら、バイク停めてくるから」


シュンくんとアツシは、そう言って店の裏に行く。

部屋番号を聞いた私達は、先に部屋へと向かった。


「とりあえず歌う?」


そう言って、私にマイクを渡すミっくん。

気を使う二人に返事をする事も出来ない私は、ただただ黙るばかり。


「あのさ」


そんな中、沈黙をやぶったのはトシだった。


「前に言ってた憧れの先輩って、マナミさんだったの?」


今日ばかりは、ミっくんもトシの言葉を止める事はしない。

きっと、ミっくんも疑問に思ってるだろうから。