「大丈夫?」


シュンくんの言葉に、小さく頷く。


「アツシ、こいつ俺らの連れなんだけど」


胸倉を掴んでいたその男は、ミっくんの言葉に顔を青くし突然深々と頭を下げる。


「す、すいませんでした!」

「…は?」


思わずマヌケな声を出す私に、彼は言葉を続ける。


「先輩達の知り合いとは知らなくて…本当すいません」


そう言って頭を下げる彼に、シュンくんが低い声で言う。


「今日は見逃してやるから、もう行け」


シュンくんの言葉を聞いた彼らは、まるで逃げるかのように走り去って行った。


「何かごめん…ありがとう」

「つーか、街中でキレんなよ。しかも男に」


そう言って、ミっくんが笑う。