どんなに嫌な事があっても、必ず朝はくる。


小さい頃から、何度も自分に言い聞かせてきた言葉だ。

そして少しだけ大人になった今、本当にそうだと思う。

どんなに嫌な事があっても、泣き疲れて眠れば朝が来る。

そう思うんだ。

佳祐の事は誰に話しても、みんな同じ言葉を口にした。


「そんな奴やめなよ」


ってね。

でも、私は知ってたから。

本当は優しい所も、寂しがり屋な所も、一途な所も。

例えそれが私に向けられなくても、ちゃんと知ってたよ。

辿り着きたい場所を見失った私は、これから一体どこに向かえばいいんだろうか。