永遠の片想い

次の日、学校に着いた私はユキ先輩に会いたくて3年の校舎へと向かう。


「ユキ先輩いますか?」


教室の前で、先輩の友達に声をかける。


「ユキなら屋上行ったよ」

「そうなんですか?ありがとうございます」


軽く頭を下げ、屋上に向かう。

先輩を驚かせようと扉をゆっくりあけると、フェンスに寄り掛かり空を見上げる先輩がいた。

揺れる栗色は、今日も綺麗だ。


「ユキせ…」


声をかけようとした私の目の前に映し出されたのは、悲しそうな顔で空を見上げる彼女の姿で。

その大きな瞳からは、真珠のような涙が零れ落ちた。


「…っ」


声を押し殺して泣く彼女を前に、私はただただその場に立ち尽くす。