教師×教師



連れてこられたのは、寝室だった。
私をベッドの縁に座らせて俊吾は、クローゼットの中から1冊のアルバムを取り出した。

「これが俺の子供。名前は奏太(そうた)で2歳。」

えっ、冗談じゃなかったんだ…

「奏太クンのお母さんは?」
そう聞くと俊吾はすぐ隣の写真に写っている女の人を指差した。
「こいつ。」

あれっ、この人見覚えある…
「もしかして、小林先生?」
「あぁ。」
「でも、小林先生結婚してるよね?」

「大学の時俺ら付き合ってて、そのときに奏太ができた。んで、あいつは奏太を産んで俺が引き取ってから、すぐ他の男と結婚した。」
「…そうだったんだ。でも、すぐ結婚したってことは、その男の人の子どもじゃないの?」

「予定日から逆算すると、俺しかいなくてでも怪しいからDNA検査したら、確実に俺の子供だった。」

複雑・・・

「さっき、俺の子供なら会いたいって言ってたよな。もし沙夏がこのことを理解してくれたら、すぐにでも奏太の所に連れて行くけど…」