あっという間に最後のデザートになっていた。

「…これ、安物だけど…」
差し出されたのはブランド店の紙袋。
「ありがとう。…開けてもいい?」
「あぁ。」

中に入っていたのはティファニーのネックレスだった。

「これ、前から欲しいって思ってたのだ…俊吾ありがと!!」
「いや。だって沙夏休憩時間中職員室で雑誌見ながら、これ欲しいなぁって言ってたの楢木先生から聞いたから。」

楢木先生教えてたんだ。それにこれ、安物とか言ってるけど○万する高価なデザインなのに… 
ここのレストランといい、ネックレスといい、俊吾に悪い。

「どうした?早く食わないと置いて行くぞ。」
「なんでもない。食べるから待ってて。」

……
「ご馳走様でした。」
あんな事言ったけど、ちゃんと待ってくれる。


「会計してくるから入り口で待ってろ。」
「うん。」



「行こうぜ。」
すぐに俊吾が戻ってきた。
「うん。何か今日ごめんね。かなりお金使わせちゃって…」
「んな事気にしなくていい。その分沙夏貰うから♪」

「分かったぁ…」