「着きましたよ。」
タクシーに乗って20分くらい。俊吾が連れて来てくれたのは、県内の高級ホテルの最上階にあるフレンチレストランだった。
ここって、絶対値段高いよね…
「フルコースいいよな?デザートどっちいいか選べ。」
ワインのジュレ オレンジとライムのシャーベット添えとパイヴァニラアイスクリーム添えかぁ。どっちも美味しそう。
「シャーベット添えにする。」
「なら、俺はアイスクリーム添え。」
「誕生日覚えててくれたの?」
「あぁ。当たり前だろ。 乾杯しようぜ。」
今注がれたばかりのシャンパンを手に持った。
「誕生日おめでとう。」
「ありがとう。」
それから次々と料理が運ばれてきた。その間は、他愛も無い会話をしていた。