そしていよいよ沙夏の挨拶の番。
俺は、沙夏に微笑んだ。 少しでも気持ちが落ち着くように…と。
「…今野沙夏です。よろしくお願いします。」
俺の不安とは裏腹に、しっかりと登壇して挨拶をしている沙夏がいた。
挨拶の後、長ったらしい校長の話があって、やっとクラスの担任紹介の時間になった。
俺は1-3の担任になった。沙夏は学年の先生兼1-3の副担任。
何でこのクラスだけ副担任が就くのかというと、各学年に1クラスだけ将来医療系の仕事に就きたい人だけのクラスがあってそのクラスは何かと大変だからって言う理由で副担任が就くことになっている。
この他に、普通の進学のクラス、サービス業系のクラス、ビジネス系のクラスが各学年に1クラスずつある。
~系のクラスってはなっているけれど、授業の内容は一般の中学生と変わりないけど、ただ職場実習の行き先だけはその業界に絞られる。
まぁ、説明はこのくらいにして…
俺は、皆よりもひと足先に職員室に戻った。