建物に入るとすぐに、手が解かれた。

まだ温もりが残ったまま、フロントへ行った。



「先程電話した、保谷です。担当のプランナーさんお願いします。」

「はい。存じ上げております。あちらにお掛けになって、少々お待ち下さい。」

いつ電話なんかしたんだろう…。


「寒くないか?」

「大丈夫だよ。」


待つこと数分。

奥の方から2人の男女が歩いて来る…。