……

ココアを持って、俊吾の隣に座った。

「thank you」

………

「…あのな。里緒から奏太の親権譲って欲しいって言われたんだ。」

えっ!?

「それは、俊吾が決める事じゃあ…。」

「そうだよな。俺は譲る気ないって言ったら、少し口論になって結局、どっちが母親に相応しいか奏太に決めて貰うことになった。」

だから、帰ってくるの遅かったんだ…。

「えっと…。それって、私が小林先生と対決するってことだよね?」

「まぁそうなるな。してくれるか?」


もしここでしなかったら、私たちが負けたことになってしまう。
ならもう、するしかない。


「…する。そうすれば、奏太はこのままで居れるかもしれないんでしょ?」

「そう言ってくれると思った。対決に勝てば、奏太はこのままで居れる。」


俊吾のためにも、勝たないと。


「で、戦ってもらうのは…」

1、料理
2、自己アピール

「これをして、奏太から母親になって欲しい方を選んでもらう。料理に関しては里緒にも、奏太の好き嫌いは教える。」

「…分かった。それはいつするの?」

「2週間後の土曜日。頑張ってくれよ?」

「もちろん!」