「線香花火見っけた。」
「どこから持ってきたの?」
「落ちてた。それも、ちょうど2本。」
「ありがと。」
片付けを中断して、線香花火に火を点けた。
………。
お互い沈黙のまま、火の玉は落ちた。
と同時に、今年の花火が終わった。
「…片付けるか。」
「うん。」
仁藤先生たちは、気を利かせてなのか、先にホテルに戻っていた。
「お風呂って、各部屋の?」
「んな訳ねぇよ。しおり見てないのか?大浴場だ。それも、浴衣付き。」
「なら、早く行こ。」
「はいはい。」
大浴場に浴衣付きとか、サイコーじゃん!
「風呂行く前に荷物持ってこいよ。」
「うん。」


![叶わぬ恋〜先生〜 [短編]](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.787/img/book/genre3.png)