「沙夏起きろ。」


「ぅ~ん…。あっ、もう着いたんだ。」

「少し治まったか?」

「うん。疲れていたみたい。」

「あまり無理すんなよ。」


仁藤先生の話が終わって、クラス毎の写真を撮ったら、登山開始。

外の空気を吸ったら、少し落ち着いた。


ただの車酔いか、日にち的に生理前だからだよね…。

ふと、妊娠の二文字が浮かんだ。

でも、俊吾がちゃんと避妊してくれていたから、大丈夫なはず…。


「怖い顔しないで、笑えよ。」

そういえば今日まだ一回も笑って無かった。


「うん。」