今、優衣がコーナーを曲がった。 他のクラスとは結構差がついて1位。でも油断は禁物。 テークオーバーゾーンを上手く利用して優衣からバトンを引き継いだ。 っ!! 数m走ったところで足を捻った。痛いけど走らないと… 「達樹、お願い!!」 やっとの思いで走り、1位でバトンを渡した。 ……アンカーは俊吾。余裕の表情でゴールテープを切った。 走って俊吾の所に行きたいんだけど、足がかなり痛い。 そんな私に気付いたのか、俊吾がこっちに向かって走ってくる。