【完】晴 時々 雨




「いいの…?

後藤さん、犯罪者になっちゃう」



ベッドに座らされ

最後のチャンスを彼に与える



失うものが大きいのは

あたしじゃなく彼の方だ



「ありがとう。でも、いいんだ。

僕は怖くない」



彼はきっぱりと言う



「こんなこと、信じてもらえないと思うけど」



眉を下げて笑うと

少し幼くなることに気付く



「初めて見た時、僕は恋をしてしまった」



そんな馬鹿げた台詞を吐けることに

むしろ好感を覚えた



そこに大人を感じてしまうなんて

あたしはまだまだ子どもだ



でも

それでいい



彼にだけなら

あたしは子どもの扱いをされていい



そっとあたしの髪を撫でる

大きな手の温かな感触に

身が焦げる思いをした



本当は

早く抱いてほしくて仕方がないと

体は叫んでいる



「サツキ…」



耳に口を寄せて

名前と共に熱い息が届く



あたし達は

深く深く

沈んでいった