キラキラ光るネオンに惹かれた 湿った空気に惹かれた 酒と煙草が混ざったような 場末の匂いに惹かれた あたしには確かに あの女の血が流れている きっとそれは 鮮やかな赤 とても冷たいのに 燃えるように鮮やかな赤だ 「おれには、淋しそうに見えるけど」 谷は あたしの瞳の奥の方に目をこらす 「声をかけられるってことは 自分がそこにいるってことだから。 そうやって、 自分の存在を確かめてるみたいに見える」 わかったように語る谷に イラついた でもそれはきっと 図星をつかれたからだ