【完】晴 時々 雨




「俺、ハルちゃんのこと好きだよ?」



……?



ちょっと…

何言ってるの?



ふざけてるの?



場違いの甘い台詞に呆れて

わたしは言葉を失う



「雨宮と仲良くしてるのが嫌なの?

だったらやめるから。

ハルちゃんが嫌がることやめるから。

それでいいでしょ?」



谷君が詰め寄ってきて

わたしの腕をつかんだ



瞬間






パンッ…






わたしは思い切り

谷君の手を振り払った






触らないで…



そんな手で…



そんな汚れた手で…



触らないで!