麻由子があからさまに
顔をしかめて言う
「あいつら、目的は福岡潤だよ」
潤?
目的?
「どういう意味?」
きょとんとするわたしに
麻由子は思いっきり呆れ顔
「も~!
鈍いなぁ、ハルちゃんは」
思わずふくれるわたし
あっ…でも
なんかわかったかも
「あの2人、潤と仲良くなりたいんだ?」
わたしが言うと
麻由子はまたしても呆れ顔
あれ?はずれ?
「…そういう言い方されると
かわいく聞こえちゃうんだけどなぁ。
要は、ハルちゃんを利用して
福岡潤に近付こうってわけ」
利用…?
その言葉に
胸がチクッと痛んだ
「もー無視しちゃお」
麻由子はそう言ってくれたけど
わたしは席を立っていた
潤のところに
行かなくちゃ
わたし
いつの間にか
困ったときには
潤のところに
行く癖がついちゃったみたい


